QAエンジニアにおすすめの資格7選 現役エンジニアが資格取得の必要性を解説
- QAエンジニアにおすすめの資格は?
- QAエンジニアが資格を取得するメリットはある?
- 資格はどうやって勉強する?
結論から言えば、資格の習得にはさまざまなメリットがあります。資格の合格を目指して学習を進めることで、効率的に知識やスキルの習得ができます。、また、自身のスキルレベルを第三者に示せるので、就職・転職や、キャリアアップにも活用できるでしょう。
今回は、QAエンジニアにおすすめの資格を7つに絞って紹介します。また、資格の学習方法や、QAエンジニアに求められるスキルについて解説していますので、資格の習得を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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QAエンジニアとは
QAエンジニアの仕事は、ソフトウェアやシステムの品質を確保するため、開発が完了したものに対してテストを行うことです。つまり、製品の品質管理が主な役割となります。
QA(Quality Assurance)は、製品やサービスの品質を保証する取り組みを意味し、「品質保証エンジニア」と表現されることがあります。
QAエンジニアに似た職種としてテストエンジニアがありますが、企業によっては両者の違いを明確に区別していないケースがほとんどです。
基本的には同じ役割と認識されていますが、テストエンジニアはテストの実施に専念しているのに対し、QAエンジニアはテストから品質保証まで幅広い業務を担当します。
QAエンジニアが資格取得するメリットとは
QAエンジニアが資格を取得するのにはいくつかのメリットがあります。
- 効率的にスキルや知識を習得できる
- キャリアアップ・年収アップに繋がる
- より良い条件の転職先が見つかる
資格の習得を検討している方は、メリットの部分に注目してみましょう。
効率的にスキルや知識を習得できる
資格を習得する一番のメリットは、合格を目指して学習をすることで、効率的にスキルや知識を習得できる点です。
それぞれの資格には、合格目標が設定されており、合格するレベルに達することで、一定のスキルや知識の学習を目指しています。そのため、「合格できる=スキル・知識が身についた状態」ということになるため、目標をもって学習を進められるでしょう。
また、必要なスキルや知識を体系的に学べるのもメリットです。独学をしている場合や実務から学習していく場合は、習得する順番がバラバラになってしまったり、基礎的な知識が習得できていなかったりと、学習効率が悪くなってしまいます。資格試験にはさまざまな種類があり、基礎から学べるものから応用までさまざまです。自分のレベルにあった資格を選ぶことで、学習を効率的に進められるでしょう。
キャリアアップ・年収アップに繋がる
QAエンジニアの資格取得により、任されるタスクが増えるなど、キャリアアップや年収アップが期待できます。
資格を取得すると知識があることを証明できるだけでなく、取得までの努力やヤル気も認められるでしょう。
「キャリアアップしない」「給与アップが期待できない」と心配しているなら、資格を取得することをおすすめします。
より良い条件の転職先が見つかる
資格を取得することで、より良い条件の転職先を見つかる可能性が高くなります。企業のなかには、資格保持者を積極的に採用しているところがあり、そのような企業では収入が高い可能性があります。
求人を探す際に「求める資格」の欄などを確認し、QAエンジニアに求められる資格が記載している場合は、高い収入を得られる可能性もあるでしょう。良い条件の会社に転職したい人は、資格取得を目指すのがおすすめです。
QAエンジニアの仕事に役立つ資格
QAエンジニアの職に就くには、以下のような資格の習得が役立つと言えるでしょう。
- 基本情報技術者試験
- JSTQB認定テスト技術者資格
- IT検証技術者認定試験(IVEC)
- ソフトウェア品質技術者資格
- 応用情報技術者試験
- QC検定
- ITパスポート
それぞれの資格について、詳しく解説します。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、独立行政法人IPAが主催する国家資格です。ITエンジニアの基礎を評価する資格でIT業界を目指す人は、持っていると良いでしょう。基本情報技術者試験に合格すると、IT業界における基本的な知識とスキルを有していることを証明できます。
さらに、IT業界で求められる資格取得の基礎を築くことができるので、キャリアアップにもおすすめです。
この試験は、科目A試験と科目B試験の2つのパートから構成されています。科目A試験は90分、科目B試験は100分の所要時間です。この2つの試験はどちらも1,000点満点で、それぞれ600点以上取れば合格となります。
合格率は40%程度とあまり高くはありませんが、IT系の仕事で活躍したい方にはおすすめです。
JSTQB認定テスト技術者資格
JSTQB認定テスト技術者資格は、各国のテスト技術者認定団体が参加するISTQB(International Software Testing Qualifications Board)の日本版組織JSTQBが運営しています。
ソフトウェア技術者がテスト技術を高めるために設けられた認定制度で、ソフトウェアの品質、信頼性、安全性を確保するための重要な技術を学ぶことができます。JSTQB認定テスト技術者資格は国際的に通用する、世界中で認められている資格です。
ソフトウェアテストに大きく関わる資格であり、QAエンジニアにぴったりな資格といえます。
IT検証技術者認定試験(IVEC)
IT検証技術者認定試験(IVEC)は、一般社団法人IT検証産業協会(IVIA)が認定する資格です。この資格はQAエンジニア向けの試験であり、ソフトウェア開発プロセスでのテストや検証を行う能力を示すことができます。
この試験の大きな特徴は、実践的な内容が重要視されていることです。レベル1~レベル7まであり、自分の知識量に合ったレベルを選んで受験できます。徐々にレベルを上げて挑戦すると、自分がQAエンジニアの知識をどれほど有しているかも確認できるでしょう。
ソフトウェア品質技術者資格(JCSQE)
ソフトウェア品質技術者資格(JCSQE)は、一般財団法人日本科学技術連盟が実施する資格です。資格を取得することで、ソフトウェア品質に関する知識を有していることが証明できます。
この試験はソフトウェアの品質改善を目指していていて、QAエンジニアの学習としてもおすすめです。ソフトウェア品質工学の専門性があることを証明できるため、自身のキャリアアップに役立ちます。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の内容がさらに詳しくなった資格試験です。この試験問題では、基本情報技術者試験の範囲により踏み込んだ内容が出題され、実際の業務に関連した知識やスキルが求められます。
用語の理解度を問う問題や計算問題なども出題されるため、単なる表面的な知識では合格するのが難しいと言えるでしょう。そのため、エンジニアとして実績のある方や、より高度なエンジニアスキルを習得したい方におすすめです。
また、応用情報技術者試験は自分の得意分野の科目から選べるため、希望するキャリアに沿って受験できます。
QC検定
QC検定は、一般財団法人日本規格協会(JSA)が実施する資格です。取得すると、品質管理の知識があることを証明できます。
この資格は4級~1級まで級別に分かれていて、学生や社会人など様々な人が挑戦しています。4級は派遣スタッフや学生向けの基本的な内容で、1級は企業内で品質管理全般の責任を持つ人の知識レベルを想定した試験内容です。
そのため、主な業務が品質管理であるQAエンジニアの方は、QC検定の取得をおすすめします。
ITパスポート
ITパスポートは、経済産業省の主導で独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発行する国家資格です。社会人や学生など様々な人向けの資格で、全ての社会人が理解しておきたい基本的な知識が学べます。
初歩的な内容やITについての概要を学べる資格なので、これからIT業界を目指す人にもおすすめです。また、試験はCBT(Computer Based Testing)方式を導入していて、全国の会場で随時受験ができます。国家資格ながら比較的習得しやすい資格になっているので、初学者はチェックしておくことをおすすめします。
QAエンジニアの資格取得におすすめの勉強方法
QAエンジニアとしての資格取得に向けて、おすすめの学習方法をご紹介します。
- オンラインスクールに通う
- 書籍を参考にする
- YouTubeを参考にする
自分に合った勉強方法を見つけることで、より効率よく知識を習得できるでしょう。
オンラインスクールに通う
1つ目は、オンラインスクールで学ぶ方法です。
QAエンジニアを目指す際に選択可能なスクールのタイプは、大きく3つに分類されます。
- オンライン学習型
- 教室受講型(通学型)
- 併用型
上記の3タイプのなかでも、場所に左右されずに学習できるオンライン学習型がおすすめです。オンラインの学習コースでは、自動化ツールの基礎から応用まで幅広く学べます。これから始めたい人はもちろん、既に使用している方が技術を磨くのにもおすすめです。
オンラインでの学習は、場所を選ばずに学習できるだけでなく、他にもさまざまなメリットがあります。
- 場所を選ばないので通学時間などのムダがない
- 自分の時間を柔軟に使えることが多いため、学校の課程と仕事を両立することができる
- 自分のペースやレベルに応じて学習を進められる
- メンターやトレーナーとのメッセージ交換をSlackなどのコミュニケーションツールで行うことで、プログラミング以外のスキルも養うことができます。
基礎から応用まで十分に学びたい人は、オンラインのスクールを活用するのがおすすめです。
書籍を参考にする
2つ目は書籍で学習する方法です。スクールに通っている方の中でも、予備的な学習のために書籍を活用する人が多くいます。
書籍で学習することには以下の3つのメリットがあります。
- 内容の信頼度が高い
- 隙間時間で学習できる
- 安く学習できる
YouTubeを参考にする
3つ目は、YouTubeを見て学ぶ方法です。YouTube は無料で視聴できるだけでなく、QAエンジニアの専門家が丁寧に動画で解説してくれています。YouTubeを活用することは、自分のスキルレベルに合わせて動画を選択でき、必要な知識だけを効率的に学べる点がメリットです。
しかし、YouTubeには多数のQAエンジニアに関する動画があり、自分に最適なものがすぐに見つからない可能性があります。そのためYouTubeを活用するときは、効率的に学べるよう、視聴する動画をあらかじめ決めてから取り組むことをおすすめします。
QAエンジニアが求められるスキル
QAエンジニアの仕事を行うには、以下のような能力が必要とされます。
- 報告のスキル
- 正確にテストを実施する能力
- サービスを利用する人への知識や想像力
- 学習意欲
- セキュリティスキル
- オフィスソフトの知識
- マネジメントスキル
以下では、QAエンジニアに必要なスキルについて解説します。
報告のスキル
QAエンジニアとして仕事をする場合は、報告のスキルが必要不可欠です。
例えば、バグの報告をする場面では、事実と解釈を区別することが求められます。バグのテストを実施する際は、実際の操作方法を明確に説明し、その結果UIがどのように変化したかをテストします。エラーが発生した場合は、どのようなエラーが表示されたかの具体的な説明が必要です。
また、問題の根源がバグであるのか、もしくは仕様の一部であるのかを判断することも大切です。事実と解釈が混ざってしまうと、バグと仕様の区別がつきにくくなり、エンジニアとの意見交換が困難になる可能性があります。
そのため、事実と解釈を区別して伝達する「報告・連絡・相談」の能力はとても重要になってきます。
正確にテストを実施する能力
QAエンジニアには正確性も求められます。テストの実行時には、事前に用意されたテストドキュメントを基準に、正確に実施することが重要です。QAエンジニアは、今までに作成したテストケースを見落とすことなく1つ1つ丁寧にテストを実施し、その結果を報告しなければなりません。
細かい部分を見落としてしまうと、テストが手順どおりに進められず、テストの精度が問題視されてしまいます。結果的に、テストが不十分なサービスという認識がされてしまい、製品の品質を保てません。テストドキュメントに書かれた指示を正確に実行できる能力は、簡単そうですがとても重要なスキルです。
エンドユーザーに対する理解力
QAエンジニアに求められるスキルの1つは、実際にサービスを利用するエンドユーザーへの理解力です。
ユーザーがシステムにログインする際は、安全性を確保するため、適切な認証情報の入力が不可欠となります。例えばログインには、以下のような様々なシナリオが考えられるでしょう。
- IDとパスワードを正しく入力したケース
- ログインにはIDの入力のみで、パスワードの入力は不要です。簡単にアクセスできる便利な方法です。
- パスワードのみを入力した場合、本人確認ができず、アカウントにアクセスできなくなる可能性があります。そのため、IIDとパスワードの両方を必ず入力する必要があります。
- IDは合っているけど、パスワードが異なっているケースです。本人であることは確認できるものの、認証プロセスをクリアできていないと言えます。
- ログインボタンを連打するケース
これらのほかにも、ユーザーがサービスを使う動作としてはさまざまなものが考えられます。このようなケースを想定することは、QAエンジニアにとって非常に重要なスキルの1つです。さまざまなパターンを想定することで、多様な事例を想定したテストが可能となり、製品の信頼性を向上させられるでしょう。
学習意欲
QAエンジニアがテストドキュメントに沿ってテストを実行するだけの場合、突飛な専門性は必要とされないでしょう。しかし、自分でテストケースを作成していく場合は、様々な分野の知識が必要となります。
そもそもソフトウェアやIT技術の知識がなければ、どういった過程を経て、システムが動作しているのかが理解できません。そのため、バグなのか仕様なのかの判別ができず、正確な報告ができなくなってしまいます。
また、ソフトウェアテスティングは学習が困難な領域の1つで、深く理解するのが難しい分野といえます。テストに対する興味関心がない人には継続的な学習が続かず、QAエンジニアとしての生き残りが困難なこともあります。
セキュリティスキル
QAエンジニアには、セキュリティスキルも必要不可欠です。
QAエンジニアの主な仕事は、ユーザーの立場に立ってアプリケーションを検証し、バグを発見することです。一方で、データを不正に入手しようとしたり、サービスを妨害しようとするハッカーに対しても、しっかりと対策できているか確認することも求められます。
QAエンジニアのなかでも、特にセキュリティに特化した人材は「セキュリティエンジニア」と位置づけられ、専門的なキャリアを持つケースがあります。セキュリティエンジニアには、セキュリティに関するテスト設計ができる能力が不可欠です。
例えば、ログインフォームに対して総当たり攻撃を行い、IDとパスワードを不正に入手できるかをテストします。また、ハッカーがデータベースからクレジットカード情報を盗もうとしてサイバー攻撃を行うことがあるため、そうしたリスクに備えてテストを行うケースもあるでしょう。
近年、企業の中でもセキュリティ意識が高まっており、企業にとってセキュリティ対策は必須のものとなっています。そのため、セキュリティのスキルを身につけたエンジニアの需要は非常に高く、QAエンジニアとしてさらに活躍の幅が広げられます。
オフィスソフトの知識
基本的な知識のほかに、オフィスソフトウェアの知識は必要不可欠です。
QAエンジニアの主な業務は、ドキュメントの作成をすることです。通常、ドキュメントはエクセルやワードといったオフィスアプリケーションを使って作成されることが多く、それらの基本操作は最低限身につける必要があります。
特にテストケースを作成する際には、エクセルの使いこなせるかが重要です。QAエンジニアを目指すなら、表計算ソフトの操作方法について最低限理解できている状態にあることが重要だと考えられます。
マネジメントスキル
QAマネージャーなどの管理職を目指す場合、マネジメントスキルを身につけることも重要です。QAチームのマネージャーとして、メンバーに具体的な業務を割り当てたり、進捗状況を管理するスキルは不可欠です。
一方で、QAエンジニアとして未経験から始める際は、今すぐには必要がないかもしれません。
QAエンジニアに向いている人の特徴
以下では、QAエンジニアの適性について解説しています。
次のような特性を持っている人は、QAエンジニアの仕事に向いていると言えるでしょう。
- バグ探しが好きな人
- 細かいチェックが得意な人
- ドキュメンテーションの能力がある人
- 同じことの繰り返しをできる人
- ITの知識がある人
- コミュニケーション能力がある人
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
バグ探しが好きな人
バグ発見が得意な人は、QAエンジニアに最適な人材といえます。ゲームのバグを見つけたり、秘密の裏ワザを探し当てるのは、システムのバグを見つけることが得意な人が多いといえるでしょう。バグ探しは、探索テストの際に非常に重要なスキルといえます。
なかには、直感的に「このシステムには脆弱性があるのではないかと」感じる人も一定数いるようです。
細かいチェックが得意な人
QAエンジニアに向いている人の特徴の1つは、細部まで丁寧に確認することができることです。テストドキュメントを確認し、個別のテストケースをしっかりと見ていき、仕様や手順書に書かれた期待値や流れを検証する場面で役立ちます。
特にUIの検証では、細部にまでよく注意を払って丁寧に行うことが非常に重要です。
ドキュメンテーションの能力がある人
次に、ドキュメンテーション能力です。文章を作成する能力と、わかりやすい文章を書く力のある人は、QAエンジニアに適していると言えます。
例えば、何らかの不具合が発生した時に、提出したドキュメントを見ればエンジニアがそのバグを再現できるかどうかは非常に重要な点です。
一方で、相手に正しく伝わらない文章を書いてしまうと、内容が理解されずに余計な問い合わせをする手間がかかります。テスターとしての主な役割はバグを見つけて報告することなので、それができなければ仕事をこなすのは大変です。
指示書やマニュアルの作成が得意な人は、テスターに適していると言えるでしょう。
同じことの繰り返しをできる人
正確に同じことを繰り返し行える人は、QAエンジニアに向いていると考えられます。
QAエンジニアの仕事の一つとして、製品をリリースする前にスモークテストというテストを実施します。スモークテストとは、製品をリリースするたびに行うテスターが手動で行うものです。何度も同じことを繰り返していてテストを実施するため、人によっては苦痛と感じてしまうケースもあるでしょう。
繰り返しの作業に抵抗がなく、毎日同じことをやっても集中して正確にできる人は、QAエンジニアとして活躍できる最適な人材です。
ITの知識がある人
QAエンジニアとして活躍するには、ITの知識やソフトウェア業界での実績がある人が向いていると言えます。
QAエンジニアの仕事はソフトウェアに関連しているため、ソフトウェアの基本的な知識を持っていることが求められます。例えば、ログインの実施やファイル操作、さらにはExcel、Googleドキュメント、Wordなどのオフィスツール使用は、前提として必要不可欠です。
さらには、テストの内容次第では、プログラミング技術も求められます。例えば、セキュリティ上重要な認証機能をテストする場合、その機能の使い方を事前に理解していないと、テストの実施自体が困難になってしまうでしょう。
一方、プログラミングの知識が豊富だと、ユーザー目線でのテストが十分に行えなくなることもありえます。そのため、ユーザー目線を大切にする上で、エンジニアの知識をある程度考慮することも大切だといえるでしょう。
テストの内容は柔軟に対処すべきであり、ITに関する知識はある程度持っていることが望ましいといえます。
コミュニケーション能力がある人
QAエンジニアには、コミュニケーション能力も必要とされます。相手の言葉を理解し、自分の考えも相手に伝えられるような双方向のコミュニケーション力が大切です。コミュニケーション能力はQAエンジニアにとって極めて重要で、多くのケースでこのスキルが必要とされます。
例えばバグが見つかった場合、エンジニアやカスタマーサポートに知らせるパターンを想定してみましょう。バグの報告には、バグを再現する手順や、お客様が指摘しているトラブルに関する分析結果を、エンジニアやカスタマーサポートが理解しやすい形で示すことが求められます。
ちなみに、コミュニケーション能力とは、対話だけでなく、チャットなどのオンラインでのやり取りも含まれます。
QAエンジニアのキャリアパス
QAエンジニアのキャリアアップは、主に4つあります。
- シニアQAエンジニア
- QAマネージャー
- プロジェクトマネージャー
- QAコンサルタント
以下では、QAエンジニアのキャリアパスについて、詳しく解説しています。
シニアQAエンジニア
シニアQAエンジニアは、QAエンジニアの中でもっとも優秀な専門家とされる役職です。テスト計画などQAエンジニアとしての必要な知識を取得していて、技術力も高いため、チームのリーダー役を任されることもあります。
また、テストケースを作成したり計画を立てるには、他の役職とのコミュニケーションが重要です。QAエンジニアとして長期的に活動すると、QAエンジニアのスキルを身につけることができ、シニアQAエンジニアを目指せるようになるでしょう。
QAマネージャー
QAエンジニアからキャリアを積み上げてシニアQAエンジニアとなった後は、QAマネージャーへのキャリアパスがあります。QAマネージャーの役割は、テスト設計や計画だけでなく、プロジェクトリーダー的な役割も担当します。
そのため、QAマネージャーは、QAエンジニア全体をサポートする重要な立場です。単なるコミュニケーション力だけでなく、組織全体を牽引するリーダーシップも求められます。
QAコンサルタント
QAコンサルタントは、名前の通り、アプリケーションの品質向上につながる戦略を提案する役割を担っています。
この役職は重要なため、テストの企画や設計など、テスト全般に関する深い知識が求められます
QAエンジニアやQAマネージャーとして長年活躍し、自己のスキルに自信を持っている方には、QAコンサルタントとしての活躍の場を見つけることをおすすめします。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、エンジニア全体の上位職につく役職です。
プロジェクトを滞りなく進めるためには、スケジュールの管理と予算の管理が大切な役割となります。QAマネージャーに似ていますが、プロジェクトマネージャーは品質管理だけでなく、プロジェクト全体の指揮をとる責任があります。
QAエンジニアとして経験を積み、十分な知識と技術を備えていると認められれば、より高いキャリアパスが期待できます。
まとめ
今回は、QAエンジニアの仕事に役立つ資格について解説しました。
まとめると、QAエンジニアの業務をするうえで、以下のような資格の習得がおすすめです。
- 基本情報技術者試験
- JSTQB認定テスト技術者資格
- IT検証技術者認定試験(IVEC)
- ソフトウェア品質技術者資格(JCSQE)
- 応用情報技術者試験
- QC検定
これらの資格は、専門的な知識を効率よく学べるため、テストエンジニアとしてのキャリアアップにもおすすめです。また、QAエンジニアとしての知識や技術力を証明することができるので、就職や転職などにも活用できるでしょう。
自分に最適な学習方法を見つけながら、資格の習得にぜひチャレンジしてみてくださいね。